長崎大学・プラズマ工学研究室のホームページ
プラズマとは何か?
- 正の荷電粒子と負の荷電粒子から成り、それらのうち少なくとも1種類の荷電粒子は不規則な運動を行い、全体として電気的にほぼ中性であるものを指す。
- プラズマは固体、液体、気体に続く物質の第4状態(電離気体)である、とも言われる。
- 放電プラズマや宇宙プラズマのほとんどは粒子の熱エネルギーに比べて粒子間のクーロン力が弱く、弱結合プラズマと呼ばれる。
- 狭い意味でのプラズマは弱結合プラズマのことを指す。
- プラズマ中に形成される微粒子のクーロン結晶やレーザー冷却されたイオン粒子群などの状態は、粒子の熱エネルギーに比べて粒子間のクーロン力が強く、強結合プラズマと呼ばれる。
- 固体金属中の伝導電子と金属イオンの状態は、量子プラズマとして理解される。
(狭い意味で)プラズマであるための条件は?
- 全体の大きさ(特性長)L >> デバイ長λ >> 平均電子間距離
放電プラズマの性質は?
- 導電性(電流を流す:大電流を流したり、ごく微弱な電流を流したりする。)
- 発光性(光を放つ:非常に強く、また、ごく薄暗く光ったり、マイクロ波やx線を出したりする。)
- 高温性(モノを溶かしたり、分子結合を切ったり、原子核どうしを結合させたりする。)
放電プラズマの生成と消滅
- 電子が外部電源からエネルギーを得て、高速で中性粒子に衝突し、電離増殖して荷電粒子を供給することで、プラズマが生成される。
- プラズマ中の荷電粒子の大部分は拡散により絶えず外側に流出し、壁で再結合して消滅する。空間で再結合で消滅する場合もある。
- 荷電粒子の供給と損失のバランスがプラズマの定常状態を決める。